台北の家賃相場は不動産バブルや、世界有数の人口密度の高さの影響を受けて、他の物価に比べて割高感があります。東京と比較すれば、まだ若干安いと言えそうですが、その他の日本の大都市に比べると割高感があるかもしれません。
ただし、礼金の習慣がなかったり、敷金が全額返金される場合が多かったりと、日本よりもコストがかからない部分も多くあります。
なお、一口に台北と言っても、かなりの大都市なので、地区によって家賃相場は大きく異なります。12の区からなる「台北市」は、東京で言うところの23区に当たります。一方、「台北市」の郊外地域である「新北市(旧台北県)」は、29の区から構成されており、東京都内の市(例えば、町田市・八王子市など)をイメージすると分かり易いでしょう。
最近では、新北市内でも、交通の便が良くなり、住環境のレベルが高い地区が増えつつあります。日本と同様、これらはさらに、それぞれの区のランクによっても家賃相場が異なってきます。
ここでは「台北市中心エリア」「台北市その他のエリア」「新北市中心エリア」「新北市その他のエリア」の4つに分けて、各エリアの特徴と大まかな家賃相場を解説します。
台北の中心地であり、最も地価が高いエリアです。特に、中正区・大安区・信義区・中山区の4区は、非常に発展しており、台湾人・外国人を問わず最も人気があります。駅近の物件になると、ワンルームでも学生様向けの物件で家賃1万台湾ドル以上、高級物件になると3万台湾ドル以上が相場になります。地下鉄や商業地区に隣接している物件も多く、外国人も多く住むエリアのため、英語や日本語が通じるところもたくさんあります。家賃相場は高めですが、台湾での生活が初めての方には、一番おすすめできるエリアです。
学生様向け(単身) | 単身~2人用 | ファミリー用 | |
長期契約(1年) | 9000~18000 | 20000~35000 | 25000~40000 |
短期契約(1か月) | 20000~25000 | 30000~50000 | ‐ |
繁華街からは若干離れますが、自然が豊かで、ゆったりと過ごせるエリアです。家賃相場は、中心エリアと比べると、地下鉄が開通しているところで1~2割、末開通エリアであれば3~4割程度安くなります。郊外とはいえ、地下鉄やバスで20~30分で市内までアクセスできるエリアがほとんどなので、さほど不便さは感じません。都会の喧騒を逃れ、ゆったり過ごしたいけれども、都心へのアクセスも重視される方におすすめです。
学生様向け(単身) | 単身~2人用 | ファミリー用 | |
長期契約(1年) | 7000~16000 | 18000~30000 | 20000~35000 |
短期契約(1か月) | 18000~22000 | 25000~40000 | ‐ |
台北市内の地価高騰に伴い、近年開発が進んでいるエリアです。以前は、地下鉄が通っておらずアクセスが不便でしたが、ここ10年で、一気に地下鉄が網羅され、若者を中心に人気になっています。特に、板橋の駅前は、101のある信義区等と比較しても遜色がないほど発展してきています。その分家賃相場も上がっているため、台北市内に比べても1~2割安い程度にとどまっています。ただし、エリアによっては、それほど急速な開発が進んでおらず、市内より3~4割安い物件を見かけることもあります。
学生様向け(単身) | 単身~2人用 | ファミリー用 | |
長期契約(1年) | 7000~16000 | 18000~30000 | 20000~35000 |
短期契約(1か月) | 18000~22000 | 25000~40000 | ‐ |
新北市の中で、主に地下鉄がまだ開通していないエリアです。地下鉄の開通が予定されているエリアもありますが、移動は基本的にバスで、市内までもかなりの距離があります。商業施設や、外国人向けのレストランなどは少なくローカルな雰囲気が漂います。その分家賃相場は随分と安くなります。自然が豊かで、台北郊外とは思えないような空間で生活できますが、交通や生活が不便なので、外国人に人気のあるエリアとは言えません。
学生向け(単身) | 単身~2人用 | ファミリー用 | |
長期契約(1年) | 5000~12000 | 12000~25000 | 18000~30000 |
短期契約(1か月) | ‐ | ‐ | ‐ |