
●「消耗品」とは何か?
まず基本となる考え方として、「消耗品」とは使用とともに自然に劣化・損耗するものを指します。たとえば、以下のようなものが該当します。
| 消耗品名 | 修繕・交換の責任 | 備考(日本・台湾共通) |
|---|---|---|
| 電球 | 借主 | 入居時に切れていた場合は貸主負担が慣習だが、その後は借主負担 |
| 電池 | 借主 | 設備に含まれず、基本的にはじめから自己購入 |
| シャワーヘッド | 借主 | 消耗品として借主負担、個人衛生用品の扱いとなる |
| 網戸 | 借主 | 通常使用での破損・劣化は借主負担(経年劣化は要確認) |
| ヒューズ | 借主 | 電気の過負荷などによる場合も借主が交換 |
| ドラム式洗濯機のパッキン | 借主 | ゴム部分の劣化は消耗品扱い、水漏れの原因にもなる |
| リモコン | 借主 | 消耗品扱いか部品扱いか意見が分かれるが、契約書に部品と明記されていない限り消耗品扱い。部品扱いを希望する場合は契約書への明記が必要 |
誤解されやすい“勘違い修繕”の具体例
◉「電球が切れたから、大家さんに交換してもらおう」
→ いいえ、それは借主の責任です。
入居時点で切れていたなら貸主が交換するのが商習慣ですが、入居後に切れた分は借主が交換すべき対象です。電球はあくまで「日常の使用に伴って消耗する部品」=消耗品です。契約(口頭の約束を含む)で1か月保証が付く場合がありますが、ついていない場合は、仮に入居の日に切れても自己負担となるので注意が必要です。
◉「シャワーヘッドが壊れたから修理してもらいたい」
→ こちらも借主の負担になります。
シャワーヘッドは長く使えばどうしても劣化し、水漏れや破損が発生します。部品の一部とはいえ、交換が容易で安価であることから、消耗品として借主負担とされるのが一般的です。もともとあるシャワーヘッドは、前の住人の方が残していってくれたものと考えましょう。
◉「洗濯機のゴムパッキンがカビて黒くなった…これって大家の責任?」
→ 原則、借主の責任です。
特にドラム式洗濯機のパッキン部分は、水分とホコリの影響でカビや劣化が発生しやすい場所。使用者(借主)が適切に手入れをしなかったことで劣化したと見なされ、貸主の責任とはなりません。よくあるのはホックが付いている衣服を洗濯ネットに入れず洗ってしまう方です。この場合、ゴムパッキンを破損してしまいますので、特に注意が必要です。
台湾でも原則は同じ!違いは「契約次第」
台湾でも「消耗品は借主が交換・修繕するもの」という認識が定着しています。特に電球や電池、シャワーヘッドといった設備は、借主が自分で用意・管理すべきとされており、日本と非常によく似ています。
ただし台湾では、契約内容の明記がより重視される傾向が強いため、入居時に「どこまでが貸主負担で、どこからが借主負担か」を細かく定めておくとトラブルを防げます。
■トラブル防止のためにできること
・入居時に写真・チェックリストで状態を記録する
・契約書に“消耗品”の取り扱いを明記してもらう
・交換履歴や対応内容は記録しておく
■まとめ:「消耗品=借主負担」は、世界共通の原則
電球が切れた、シャワーヘッドが壊れた…そんなとき、つい「大家さんに言おう」と思ってしまう気持ちは分かります。しかし、それらの多くは「消耗品」として、借主の修繕・交換義務に該当します。
貸主としては、この点をしっかりと借主に説明し、トラブルを未然に防ぐことが重要です。
そして借主側も、「どこまでが自分の責任か」を知っておくことで、円満な賃貸関係を築くことができますよ!
