最近、予算的にギリギリのため、出来るだけ家賃の安いお部屋を契約したいと言うお客様が増えています。弊社では、様々なニーズにお応えするため、幅広い価格帯のお部屋を紹介しておりますが、低価格帯のお部屋に関しては、それに伴うリスクもあるというのも事実です。低価格帯のお部屋をご希望される場合は、必ずこちらのコラムをお読み頂いたうえで、ご契約をお願いします。
Q. 格安物件(低価格帯の物件)っていくらくらいのお部屋を指しますか?
一般的には、台北市内であれば10,000~12,000台湾ドル以下、台北市郊外や新北市市内であれば8,000~10,000台湾ドル以下の物件を指します。
Q.どんなリスクがあるの?
一概には言えず、どの物件にもあるとは限りませんが、以前弊社のお客様が遭遇された問題の一例は以下の通りです。いずれも家賃が安いため、お部屋の整備が行き届いていないのが原因で起こるトラブルと言えるでしょう。
・害虫獣が出る
→建物自体が古いため、害虫獣が住み着きやすい環境になっています。室内でよく見かけるのは、アリ・ゴキブリ・蚊・小蠅・ネズミといったところでしょうか。もちろん家賃が高めの物件にも害虫は出ますが、安い方が被害にあう確率は高くなる傾向にあります。コンドミニアムになると定期的に害虫獣駆除をしているところも多く、安心です。
・防音が良くない
→限られた坪数に出来る限り多くのお部屋を確保しようとしているので、壁が薄くなる傾向があります。台湾のお部屋の場合、防音は比較的しっかりしているので過度な心配は必要ありませんが、お隣さんが楽器を弾いたりする場合は音漏れに悩まされる恐れがあります。
・家具家電が壊れやすく、壊れても買換えに応じてくれない
→長期間、同じ家具家電を利用しているため、新品に比べると壊れやすくなっています。契約上は、家具家電が壊れた場合は大家さんに修繕義務があり、ある程度のレベルの物件の場合は、新しいものに買換えてくれることが多いです。しかし、格安物件の場合はコストを抑えるために、出来る限り修理をして使い続けることを優先するため、修理しては又壊れ、修理しては又壊れを繰り返すことになる可能性が高いです。
・エアコンや冷蔵庫、ガス等が古く光熱費が余分にかかる
→古い家電は省エネ機能が備わっていないため、最新家電に比べ光熱費が2倍以上かかるようなケースもあります。台湾は暑いのでエアコンが必須ですが、旧型か最新型かで毎月の電気代が500台湾ドル以上変わってくる場合もあります。
・トイレから悪臭がする
→排水管が古くなっているので、ごくたまにですがトイレからの匂いが気になることもあります。これはまれなケースですが、こういったケースに合ってしまうと快適な生活に支障をきたします。
・日当たりが悪く、通気性が良くない
→窓がなかったり、内窓だったりすると採光や風通しが悪くなります。住んでみると分かりますが、採光は住宅にとっては重要な要素です。生活リズムが崩れたり、鬱になる原因にもなります。とはいえ、この点に関しては個人差があるので、自分が採光がなくても大丈夫な体質かを見極める必要があります。また、日当たりが悪いと厄介なのはカビが生えることです。台湾は湿気が異常に高いため、光が入らず通気性が悪いと壁や天井にカビが生えるリスクが高いことは頭に入れておきましょう。窓のない部屋に住む場合は、除湿器を購入するといいでしょう(中古であれば、1,000台湾ドルくらいで購入できます)。
・共用スペースが不潔
→通常、共用スペース(バルコニー、洗濯機、階段、廊下等)の掃除は大家さんが行いますが、格安物件の場合はあまり掃除が行き届いておらず、ホコリまみれになっていたりする場合があります。せっかく、自分の部屋を綺麗にしても、共用スペースが汚れていると害虫獣が発生する要因となってしまいます。
・大家さんが年配の方が多くコミュニケーションが取りにくい
→若い大家さんは最近の消費者のニーズに合わせてリフォームを行ったりしているので、格安物件の大家さんは年配の方である場合が多いです。一般的に年配の方は英語が出来ず(中には中国語も出来ず台湾語のみの方もいます)、LINEなどのアプリも使えないので、外国人にとっては、コミュニケーションに不便を感じることがあります。
・リフォームがされておらず写真ではわからないような汚れがたくさんある
→特に写真だけを見て契約をする方に注意してもらいたいのですが、格安物件には写真ではわからないような細かい汚れがあったりします。汚れていてもコストの関係で壁紙の張替えなどをしてもらうことは難しいので、予めある程度の覚悟はしておく必要があります。(なお、入居後に自費で壁紙を張り替えることは出来ますが、コストがかかるので本末転倒になります)
Q.結局、低価格帯の物件はお薦めできますか?
誤解をしないで頂きたいのは、すべての格安物件に上記のような問題があるわけではありません。全く問題のない物件もあれば、あっても2~3個程度というのが通常です。しかしながら、こういったリスクがあることは頭に入れた上で契約をしなければなりません。
「予算上、これ以上は出せない…」というケースもあるとは思いますが、一般的に日本人の方がトラブルなく快適にお住み頂ける物件は、台北市内であれば15,000台湾ドル前後~、台北市郊外や新北市市内であれば12,000台湾ドル前後~であることは頭に入れておいてください。
無論、リスクをご理解いただいた上で、格安物件をご希望になるお客様には、少しでも快適なところを紹介できるようにスタッフ一同最大限の努力をさせて頂きますので、こんな予算でも紹介してもらえるのかと不安な方も、お気軽に一度問い合わせください。